『I can’t understand you.』は失礼!相手に説明をお願いする英語フレーズをプロが紹介!

英語を使う場面で、相手の話がうまく理解できないときに使えるフレーズを知っていることはとても大切です。特にビジネスシーンでは、誤解を避け、相手に対して配慮のある表現を使うことが求められます。しかし、そんなときにI can’t understand you.」と言ってしまうと、ネイティブスピーカーには、とても失礼に聞こえる可能性があります。この記事では、ビジネス英語に精通したコーチが、その理由と代わりに使うべき正しい英語表現について解説します。

なぜ「I can’t understand you.」はNGなのか?

「I can’t understand you.」は直訳すると「あなたの言っていることが理解できません」となります。一見、自分が理解できないことを伝えているだけなので、相手を責めているわけではないように思えます。しかし、このフレーズには、「相手の話し方や説明の仕方に問題がある」「自分が理解できないのは相手のせいだ」と暗に指摘しているニュアンスが含まれます。特にビジネスの場では、相手を不快にさせる可能性があり、誤解を生む原因になりかねません。

正しい英語フレーズと解説

I’m not clear on something.
「はっきりしない部分があるんですが」

「something」は「何か」という意味で、自分が理解できていない具体的なポイントをぼかす効果があります。「something」を使うことで、「どこが理解できないのか」を明確にしないまま、全体的に曖昧さを保ちます。このフレーズを使うと、自分の理解不足を伝え、相手に責任を押し付けることなく、丁寧に聞き返すことができます。

もし「something」を使わずに「I’m not clear on this.」や「I’m not clear on that.」とすると、特定の点についての不明確さを指摘する形になり、相手によっては「自分の説明が悪かったのか?」と感じることがありますので、使用を避ける方が無難です。

Could you clarify that for me?
「それを明確にしていただけますか?」

「clarify」は「明確にする」という意味で、詳細について再確認したいときに使用します。「Could you〜」は「〜してもらえませせんか」という丁寧な表現です。

Could you explain that again?
「もう一度説明していただけますか?」

自分の理解が不足していることを伝え、再度、説明をお願いするフレーズです。全体的にもう一度説明してほしい場合に使います。

I didn’t quite catch that.
「一部の話を聞き取れませんでした。」

「catch」は、「理解する」や「聞き取る」という意味です。このフレーズは、会話の一部や細かい部分を聞き逃したときに使います。話の大筋は理解できたけれど、部分的にもう一度説明してほしいときに適しています。

I couldn’t quite catch that.
「ほとんど聞き取ることができませんでした。」

このフレーズは、話全体が聞き取れなかった、あるいは何を言っているのかほとんどわからなかったときに使います。特に、環境や技術的な問題でほぼ完全に会話を逃したときに使いやすい表現です。

※「I didn’t quite catch that.」と「I couldn’t quite catch that.」の違いは、どちらも「(相手の言ったことが)よく聞き取れなかった」という意味を持ちますが、微妙なニュアンスの違いがあります。「I didn’t quite catch that.」 は、シンプルに「一部分を聞き取れなかった」という過去の事実を表します。一方、「I couldn’t quite catch that.」は「(聞き取ろうとしたけれど)ほぼ全体が聞こえなかった」というニュアンスがあり、聞こえなかった原因や理由があった(例えば、音声が小さかった、雑音があったなど)ことを暗に示しています。

Could you go over it one more time?
「もう一度お話いただけますか?」

「go over」は「もう一度話す」や「もう一度説明する」という意味です。このフレーズは、シンプルかつ丁寧に聞き返し、再度説明をお願いする際に使えます。特にオンライン会議など、音声の問題がある場合に非常に役立つ表現です。

ビジネスシーンで使える例文

以下は、ビジネスシーンでそのまま使えるフレーズです。相手に配慮しつつ、自分が理解できていない点を丁寧に伝える際に役立ちます。

I’m not clear on something. Could you clarify that for me?
「はっきりしない部分があるんですが、それを明確にしていただけますか?」

Could you explain that again? I want to make sure I understand correctly.
「もう一度説明していただけますか?正しく理解したいので。」

I didn’t quite catch that. Could you go over it one more time?
「ちょっと聞き取れなかったので、もう一度お話いただけますか?」

I’m not clear on the details. Could you clarify that for me?
「詳細がはっきりしないのですが、もう少し説明していただけますか?」

Sorry, I couldn’t quite catch that. Could you go over it one more time?
「すみません、ちょっと聞き取れなかったので、もう一度お話いただけますか?」

まとめ

英語でコミュニケーションを取る際には、相手を不快にさせない言い回しが重要です。「I can’t understand you.」のような表現は、相手に責任があると暗示してしまうため、避けたほうが良いでしょう。代わりに「I’m not clear on something.」、「Could you clarify〜」、「Could you go over〜」 のような柔らかい表現を使うことで、スムーズにコミュニケーションをとることができます。
ビジネスシーンでは、相手への配慮のある英語表現を使うことが信頼関係を築く鍵となります。ぜひ今回紹介したフレーズを実際の場面で活用してみてください!

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プロフィール

  • 専属パーソナルコーチ

    瀧内俊之
    (Toshiyuki Takiuchi)

    関西学院大学で英語習得学、英語音声学、英語文化コミュニケーション学について学ぶ。米国のエモリー大学で演劇科を専攻し、プレゼンの手法、舞台演出の研究に従事。帰国後は、ビジネスシーンやハリウッド俳優の通訳、NHKドラマで英語指導を担当。その後、大手英語コーチングスクールにて指導経験を積み、Biz English Coach(ビズイングリッシュコーチ)を設立。

  • 学習カリキュラム監修者

    デキキス・ジョー教授
    (Joseph DeChicchis)

    関西学院大学総合政策学部教授。英語習得学、英語音声学、英語文化コミュニケーション学の研究に従事。世界各国の英語アクセントに精通している。Biz English Coach(ビズイングリッシュコーチ)では、英語習得学の知見を活かし、発音矯正、文法理論、スピーキングメソッドなどの学習カリキュラムやオリジナル教材の監修を担当。

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