【映画を教材にする英語の勉強法】日本人が知らない映画を使った「正しい英語学習法」を英語コーチが教えます!

英語力は生涯の財産になる

「英語を喋れるようになりたい。」「英語を使えるようになりたい。」世界がどんどん狭くなってきている現代で英語を身につけたい方は多いです。英語が使えると世界の最新情報にアクセスすることができますし、海外やビジネスをしたり、旅行で現地の方とコミュニケーションをとったりできるからです。英語を身につけることは、あなたの生涯の財産になります。

日本は他国と比べて圧倒的に英語力が低い

しかし、残念ながら、日本が世界的に「英語レベルが低い」です。下記は、国別のTOEIC Listening & Reading Testの国別平均スコアです。ご覧の通り、日本は、他国と比べて著しく英語力が低いです。

TOEIC® Listening & Reading Test 国別平均スコア(2018年)

TOEIC® Listening & Reading Test 国別平均スコア(2018年)一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) 広報室
「2018 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening & Reading Test」より抜粋

日本人は正しい英語学習法を学校で習わない

なぜ私たちは中高6年間も英語を勉強してきて、英語ができないのでしょうか?それは、正しい英語の学習法を学校が教えてくれないからです。そのため、日本の英語学習者は、何の根拠もなく、「とりあえず英語を聞き流して覚えよう」「英会話に通えば何とかなるだろう」などと考える人が多いわけです。残念ながら、ただ、英語を聞き流してたり、基礎がないまま、英会話に通ったりしても、英語力は伸びません。

効果的な英語の習得には、学習の順序がある

言語学の観点から、英語の習得に効果的な学習の順序があります。
それは、単語・文法→読む・聞く→書く・話すです。

例えば、自分の知らない単語や文法表現が出てきたら、読んでもわかりませんよね?読んでもわからない文章は聞いてもわかりません。つまり、単語や英文法の基礎がない方が、いきなり、英語を聞いたり、話したりすることはできません。ですから、基礎能力がない方が、英語を聞いたり、話したりできるようになるためには、まず、単語と文法を学習した方が効率的です。では、単語や文法をどのように覚えれば、良いのでしょうか?実は、単語も文法も科学的根拠に基づく、効率的な時短学習法があります。

脳のメカニズムを応用して単語を覚える

最も効率よく単語を覚えるには、人間の脳の記憶のメカニズムを使うことが重要です。私たちは「反復する」「一度忘れてまた思い出す」ことで記憶を定着化することができます。嫌なことをついつい何度も考えて、忘れたいのに、忘れられない経験はありませんか?それは、「一度忘れたことをまた思い出し」さらに、記憶を反復しているからです。脳のこの性質を応用すれば、英単語も比較的楽に覚えられるようになります。単語を記憶する時短学習法についての詳細はこちらよりご覧ください。

「ネイティブ脳」を鍛えて英文法を身につける

効率よく文法を身につけるには、ネイティブの思考を映像やイメージで理解する「ネイティブ脳」を鍛える学習法がもっとも効果的です。

「ネイティブ脳」を鍛えるとはどういうことなのでしょうか?下記の例を見てみましょう。

例1 I am Taro.「私は太郎です。」
例2  Biz English Coach is blue. 「そのドアは青いです。」

日本の学校では、「be動詞をです、ます。と訳しなさい」、「英語は返り読みしなさい」と習います。しかし、日本語の語順で理解するとTaroからamへ返り読みになってしまいますし、訳をすること自体が文の内容を理解するのに無駄なロスになります。

一方、ネイティブは下記のように、be動詞は「説明するよ!」という意味でとらえています。

例1 I「私は」am「説明するよ!」Taro「太郎」
例2  Biz English Coach「ドアは」is「説明するよ!」blue「青い」

こうやってとネイティブ脳を身につけると、英語の意味を前から素早く理解できます。さらに、文法を映像やイメージで理解できるので、楽しみながら学習ができます。

私たちが予想している音≠ネイティブが実際に発音している音

では、単語や文法が分かっているのに、聞けないのはどうしてか?それは、ネイティブが英語を発音するときに、私たちが学校で習っていない音で発音をするからです。つまり、私たちが予想している音とネイティブが実際に発音している音が違っています。このギャプにより、読むだけなら簡単な英文を聞くことができないのです。

ネイティブが実際に発音する英語の音はランダムに生まれるのではなく、ある一定のルールに基づいて行われます。英語には、特有の音声のルールがあるのです。

話しやすいように音を変化させる「音声変化」

世界の言語で共通していることですが、日本語も英語も、話者が自分の言いやすいように、単語の発音を変えることがあります。これを、言語学で「音声変化」と言います。

例えば、日本語の「音声変化」は下記のようなものがあります。

例1.順応:じゅん + おう で「じゅんおう(jun-ou)」のところが、nが加わり「じゅんのう(jun-nou)」になります。

例2.洗濯機:「せんたくき(sen-ta-ku-ki)」→「せんたっき(sen-ta-kki)」になります。

「じゅんおう」より「じゅんのう」の方が、「せんたくき」より「せんたっき」の方が言いやすいはずです。実際にしゃべってみると、違いがよく分かります。

同様に、英語でも自分の言いやすいように、発音を変化させます。
それでは、英語はどのように音声を変化させるのか?その数は一体いくらあるのでしょうか?「音声変化の数は多いだろうな。」「難しい変化をするだろうな。」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。音声変化はたったの5つの種類しかありません。

英語には5つの音声変化がある

英語の音声変化は、基本的に、下記の5つがあります。

1.【連結】子音とそれに続く母音がくっつくan orange「アン オレンジ」ではなく「アナレンジ」 leave it:「リーブ イット」ではなく「リービィット」
2.【同化】隣り合う2つの音が中間の音になる thank you:「サンク ユー」ではなく「サンキュー」 miss you:「ミス ユー」ではなく「ミシュー」
3.【脱落】一部の音が発音されなくなる good day:「グッド デイ」ではなく「グッデイ」 do it :「ドゥー イット」ではなく「ドゥー イッ」
4.【ラ行化】tを日本語のラ行のように発音する let it go:「レット イット ゴー」ではなく、「レリゴー」
5.【弱形】軽く短く発音する Do you「ドゥー ユー」ではなく、「ドゥ ユ」

さらに、詳しく、音声変化を学びたい方は、下記の動画をご覧ください。詳しく解説しています。

英語が聞ける!話せる!音声変化の解説

海外映画をあなたの英語教材にする方法

それでは、洋画を見ても、英語力はつかないのでしょうか?単刀直入に言うと、日本語字幕で見ても、ほとんど英語力がつきません。上級レベルの英語力をお持ちである方は多少、英語力が上がりますが、中級レベル以下の方は、全く英語力が上がりません。中級レベル以下の英語学習者は、話しの内容を理解するために、日本語字幕に集中してしまい、英語を聞く余裕がないからです。

上級レベルの英語力をお持ちの方は英語を理解しつつ、日本語字幕と理解を照らし合わせようとするので、多少の学習効果はあります。ただ、映画の日本語字幕は文字数の制限のため、意訳されていることが多く、訳のギャップにとらわれて、英語学習をするにはやはり不向きです。

初級者や中級者のレベルの場合は、日本語字幕で内容を話しの流れを理解した後、英語字幕で見ると英語力の向上に効果があります。上級者の方は、初めから英語字幕で観る方が効率よく学習できます。初級者から上級者の方まで、共通してお勧めする学習法は、洋画の1シーンだけを何回も観ることです。内容を理解しているものを繰り返し観ることで、学習の効果が高まります。

上記でご紹介した、音声変化を意識して洋画を見るとさらに効率的に英語学習ができます。これにより、あなたの好きな映画が、あなたの英語教材になります。ぜひ、英語字幕をつけて何度も観るようにしましょう。下記の動画をご覧になると、映画を使った効率的な英語学習ができます。

映画「the Holiday」で学ぶアメリカ英語とイギリス英語の違い

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